東映(9605)、強みの映像事業を中心に安定収益の今後は?

この記事は,私が勉強のために調べた事や今までの知識をアウトプットした内容です。

投資を始めたい方や少額投資を考えてる方などに適した内容で書いているつもりです。

上級者やもっと詳しく知りたい方は、この記事以外も参考にしてください。

東映株式会社(9605)は、日本の映画製作、配給、興行会社で、日本の映画会社では唯一2つの撮影所を保有しており、東宝・松竹と共に日本のメジャー映画会社「御三家」「三大メジャー」の一社となっています。

時代劇の固有性を持ち、アニメを中心とした映像事業が、海外でも高い評価をうけ、業績はまだまだ伸びそうな企業で、2024年4月から1/5株式分割した事から購入しやすくなっています。

コロナ渦のような集客数激減リスクや競争激化による収益の低下などのリスクがあり、株主還元が少し乏しい印象があります。

しかし、今後は、強みの映像事業を中心に海外事業も積極的と思われ、成長性も高いと考えます。

会社概要

会社情報

  • 設立: 1949年10月1日
  • 代表取締役社長(映像本部長): 吉村文雄
  • 所在地:東京都中央区銀座3丁目2番17号
  • 従業員数: 約381人

事業内容

優秀な人材や企画力の高い映像事業を中心にグローバルコンテンツの創造発信基盤を確立し、収益性を高めていく事業が中心となっています。

  • 映像関連事業:映画、ドラマ、コンテンツ、アニメーション、その他(制作請負、広告など)
  • 興行関連事業:直営劇場やシネマコンプレックスの経営(グループ会社:TJOYが運営)
  • 催事関連事業:製作した作品関連のキャラクター関連事業(東映太秦映画村・京都撮影所、東京撮影所・ツークン研究所)
  • 観光不動産事業: 賃貸施設(撮影所の敷地の一部や商業ビルなど)やホテル(福岡東映ホテル、新潟東映ホテル、湯沢東映ホテル)経営
  • 建築内装事業: シネマや観光施設の建設関連。(映画館、劇場、飲食店、商業施設など。)
  • 海外展開:代表的な作品(特にアニメ)は、世界100カ国以上で放送され、アプリゲーム化や配信権販売などにより、事業は拡大しており、サウジアラビアで、「ドラゴンボール」のテーマパークの建設が予定されています。

主な作品

  • アニメ:ドラゴンボール、ワンピース、プリキュアなど多数
  • ドラマ:仮面ライダーシリーズ、戦隊シリーズ、相棒シリーズ、科捜研の女シリーズ、時代劇など
  • 映画:翔んで埼玉シリーズ、THE FIRST SLAM DUNK、ワンピース FILM REDなど

劇場映画:4400作品以上、テレビ映画:39000話以上、配信映画:600話以上

強みと課題

強み

  • 豊富なコンテンツ: 映画、テレビドラマ、アニメーション、特撮番組など、幅広いコンテンツを保有しています。
  • 高いブランド力: 長い歴史と実績があり、高いブランド力を持っています。
  • 海外事業: 海外事業に積極的に進出しており、海外市場での成長が期待されています。
  • 経営基盤の強さ: 自己資本比率が高く、財務基盤が強固です。

課題

  • デジタル化への対応: デジタル化の進展により、映画業界のビジネスモデルが大きく変化しており、デジタル化への対応が求められており、NetflixやAmazonプライムなどの配信サービスと競合・協業し、YouTube公式チャンネルなどの配信事業によりデジタル化も進んでいると思われます。
  • 少子高齢化: 少子高齢化の影響を受け、映画の観客数が減少していますが、特撮やアニメの配信やイベントなどの収益とともに映画の魅力もアピールする事によりかんきゃくすうをふやしていくとおもわれます。
  • 人材不足: 優秀な人材の確保が課題となっており、「東映アニメーション作画アカデミー」を開講し、専属アニメーターの育成や多様性の重要さを理解し,働きやすい職場づくり(男性の育休、フレックス勤務、オフィス設計など)に力を入れています。
  • 競争激化: 競争が激化しており、東宝や松竹だけでなく、海外との競争もある中で、アニメーションなどの事業強化をし、強みである時代劇関連も活かす事により差別化を図ると思われます。

東映は、これらの強みや課題を活かして、今後も日本のエンターテイメント業界を牽引していくことが期待されています。

具体的な取り組み

  • デジタルシネマへの移行: デジタルシネマへの移行を進めています。
  • VOD事業への参入: VOD事業に参入しています。
  • 海外映画の製作・配給: 海外映画の製作・配給に積極的に取り組んでいます。
  • テーマパーク事業: テーマパーク事業に参入しています。
  • eスポーツ事業: eスポーツ事業に参入しています。

東映は、今後も新しい事業に挑戦し、成長していくことが期待されています。

株価指標

2024年11月5日

  • 株価:5040円(9605) 
  • PER:27.13倍
  • PBR:1.32倍
  • 時価総額:約2824億円
  • 発行株数:約7384万株
  • ROA:3.53%
  • ROE:6.22%
  • 売上高(前期比):約1713億円(‐1.7%)来期予想:約1560億円
  • 営業利益(前期比):約293億円(‐19.3%)来期予想:約244億円
  • 配当利回り:0.24% 配当性向:12.0%(23/3)DOE:0.74% 2024年4月から1/5株式分割をしているため、今期は1株:12円となっており、2022年3月期と同額となっており、前期と前々期は、特別配当があったため、高かったと思われます。
  • 株主優待あり:https://www.toei.co.jp/ir/about-stocks/?tab=guidance

5年間チャートです。

SBI証券を引用

同業界では、PERは高めとなっているのは、株価に対して収益性が高く、PBRは標準となっているのは、純資産に対して株価がほぼ適正的と考えられ、ROE(映像、情報通信業界はおそらく5~7%が目安と思われます。)は標準といえ、ROA(映像、情報通信業界は5%程度が目安と思われます。)は少し低めといえ、不動産があるため、少し負債が多い可能性がありますが、基本的に収益性の改善が求められると思われます。

しかし、2025年度第1四半期は、売上高は前期より少ないですが、営業利益は良くなっており、売上原価が落ちている事からおそらく効率化を図った結果と考えられ、ROA、ROE、PERの上昇する期待が持てますが、総決算が出てみないとわかりませんが、個人的には注視しておきたいところです。

今期は、前期の配給した作品の「ONE PIECE FILM RED」、「THE FIRST SLAM DUNK」が大ヒットし、そのほかの作品も好調により大幅の収益増となった影響により今期の配給した作品も好調やそのほかの事業の好調でしたが、減収減益となっています。

来期は、ヒットする作品の予想が難しく、ある程度の予想値となっており、予想が違う場合もあると思われます。

貸借倍率:0.39倍 回転日数:21.6日となっており、株価下降する予想する投資家が多く、回転日数が少し長い事から徐々に株価下降していくと信用取引残の指標から分析できます。

PBR、PER、ROE、ROAの目安についてはこちら

DOEはこちら


NISA銘柄のメリットは、株主優待が魅力的で、映画好きな方にお勧めと思います。

株主分割により購入しやすくなっており、ヒット商品により業績が予想より伸びる場合もあるので、ほかの業界や企業にない成長性も秘めていると思われます。

東映としては、収益の安定化を目指している事からデジタル化を進め、コンテンツ事業などの強化などもあると思われます。

デメリットは、コロナのような感染症による集客数激減や不動産事業の低迷等がリスクといえ、ヒット作品が乏しくなることもリスクと思われます。

競争激化によるリスクはあるものの、類似している会社と比べても営業利益に差があると思われます。

銘柄企業名企業価値時価総額売上高営業利益
9602東宝8,561 億円8,915 億円2833億円592億円
9468KADOKAWA3,085 億円3,783 億円2554億円259億円
9601松竹1,799 億円1,288 億円854億円35億円
9605東映1,484 億円2,324 億円1743億円363億円
バフェットコード

まとめると安定収益、好業績による増配、株主優待と魅力がありますが、感染症などで集客数激減やヒット作品低減などの収益低下による株価下降や減配などのリスクがある銘柄といえます。

これらのリスクを踏まえて購入を検討してみても良いかもしれません。

また、個人の判断になりますが、動向を探りながらの購入や1株ずつ購入のドルコスト平均法のような、株価変動リスク低減での方法をおすすめします。

ドルコスト平均法についてはこちら

ほかの株式分割した銘柄はこちら

引用元:東映

この記事はbradの質問を参考に作成しました。

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