この記事は,私が勉強のために調べた事や今までの知識をアウトプットした内容です。
投資を始めたい方や少額投資を考えてる方などに適した内容で書いているつもりです。
上級者やもっと詳しく知りたい方は、この記事以外も参考にしてください。
TOPPANホールディングス株式会社は、印刷事業を基盤に半導体関連や情報・通信ソリューション事業など多角的な事業を展開し、デジタル技術を活用した新事業への取り組みにも力を入れています。
5つのコアテクノロジーを活かし、複合的に事業を行えることが強みで、収益性が高く、世界シェアの高い透明バリアフィルムを有し、グローバル事業拡大や半導体事業拡大からの成長性の高さも期待でき、自己株式取得の株主還元も行っている事から長期保有に向いている銘柄ですが、大日本印刷との競争激化リスクや開発の遅れなどによる業績停滞のリスクや為替リスクなどデメリットもあると思われます。
しかし、不祥事がなく、成長投資による収益性向上に期待ができる銘柄ともいえ、今後も成長を続けていくと考えています。
TOPPANHD(トッパンHD)の会社概要
- 設立:1900年( 凸版印刷合資会社として設立)
- 本社: 東京都台東区台東1丁目5番1号
- 代表取締役社長:麿 秀晴
- 従業員数: 連結53712名
主な事業内容
- 情報コミュニケーション事業分野(コアテクノロジー:マーケティング・ソリューション、情報加工): セキュア関連(クレジットカード関連やビジネスフォームなど)、コンテンツ・マーケティング関連(書籍、チラシ、デジタルコンテンツなど)、BPO関連(オペレーション支援、バックオフィス業務代行、顧客コンタクト業務)の事業を行い、国内外に2万社以上の顧客基盤、先取りする企画力、経営課題解決できる営業力、高度なセキュリティ技術などを強みとし、TOPPANHDの主力事業といえます。
- 生活・産業事業分野(コアテクノロジー:成形加工、表面加工):パッケージ関連(紙器、プラスチック成形品など)、建装材関連(化粧シート、化粧パネル、床材など)、高機能・エネルギー関連(透明バリアフィルム、リチウムイオン二次電池外装材など)、世界トップクラスの透明バリアフィルム「GL BARRIER」を擁するパッケージ分野や化粧シート世界トップクラスのシェアなどが強みといえます。
- エレクトロニクス事業分野(コアテクノロジー:表面加工、微細加工):半導体関連(フォトマスク、通常から高多層なFC-BGA基盤など)、ディスプレイ関連(カラーフィルタ、銅タッチセンサー、中小型TFT液晶パネルなど)、業界最高水準のクリーンな生産環境や高速伝送線路の形成技術などに強みを有している。
コアテクノロジー
- マーケティング・ソリューション:”調査・分析力/戦略策定・プロデュース力/ 商品・サービス開発力/表現力(グラフィック、映像、空間、 CG)/IT活用力(設計、開発、運用支援)/ 事務局プロデュース力/トータルソリューション力”
- 情報加工:”コンピューター組版/カラーマネジメント技術/ デジタルコンテンツ技術/高精細画像デジタル化技術/ 表現技術/情報セキュリティ技術/システム構築・ 運用技術/データ管理技術/通信ネットワーク技術”)
- 微細加工:”エッチング技術/フォトリソグラフィ技術/ めっき技術/フォトポリマー技術/光学設計技術/ 検査・修正技術/クリーン化技術”
- 表面加工:”精密塗工技術/ラミネート技術/乾燥技術/ 材料設計・評価技術/コーティング技術/ 複合材料・多層化技術/真空成膜技術”
- 成形加工:”表面加飾技術/真空成膜技術/樹脂成型技術/ 薄膜形成技術/構造設計技術/充填・包装技術/ 環境対応技術”
これらのコアテクノロジーを複合的に組み合わせる事で多様なソリューションを生み出す力となっています。
TOPPANHD(トッパンHD)の強みと課題
TOPPANは、1932年創業の老舗印刷会社であり、現在は世界に70拠点を持つグローバル企業へと成長し、印刷事業を基盤に情報・通信ソリューション事業など、多角的な事業を展開しています。
強み
- 高い技術力と豊富な経験: 長年にわたる印刷技術とノウハウを有しており、高品質な印刷物や情報・通信ソリューションを提供することができ、5つのコアテクノロジーはそれぞれが独自性をもつ技術であり、複合的に組み合わせて事業展開しています。
- グローバルな展開: 海外に約70拠点を誇り、世界トップクラスの透明バリアフィルム(表面加工)「GL BARRIER」を擁するパッケージ分野を中心に生活・産業系セグメントの海外売上高は、約46%を誇っており、デジタルを起点として変革させる「DX(Digital Transformation)」と、事業を通じた社会的課題の解決と持続可能性を重視した経営を目指す「SX(Sustainable Transformation)」を柱に、ワールドワイドで事業を展開しています。
SXとは、社会の持続可能性に資する長期的な価値提供を行うことを通じて、自社の長期的かつ持続的な成長原資を生み出す力(稼ぐ力)の向上と更なる価値創出へとつなげていくため、経営や事業を変革(トランスフォーメーション)させること。
- 多角的な事業展開: 連結売上高比率が、情報コミュニケーション事業:約53%、生活・産業事業:約31%、エレクトロニクス事業:約15%となっており、情報コミュニケーション事業が多くを占めていますが、多角的な事業を展開しており、収益基盤が安定していると思われ、先進国市場戦略(TOPPANグループの技術の活用など)や新興国市場戦略(インタープリントの販売ノウハウ・ネットワークの活用など)によるグローバル拡大も図っています。
- 研究開発への積極的な投資: 研究開発に積極的に投資しており、2023年5月公表によると設備投資:56%、事業投資:23%、全社共通設備投資:21%の累計4500億円の成長投資をしており、重点投資領域をDX、SX、新事業、次世代通信、基盤技術とし、常に新しい技術や製品を開発しているほか、知的財産戦略と連携の一例としてカーボンニュートラル実現のための水素事業において「つくる」、「ためる・はこぶ」、「つかう」の全用途に展開可能な”CCM(触媒層付き電解質膜)、MEA (膜電極接合体)”の研究開発に取り組んでいます。
- 高いブランド力: TOPPANは、世界的に認知度の高いブランドで、高い顧客満足度を誇っており、「DX」と「SX」によってワールドワイドで社会課題を解決するリーディングカンパニーにをテーマにこの先も躍進し、人財・ソリューション・つながりを強みに「印刷テクノロジー(コアテクノロジー)」をさらに進化させ、収益性の向上を図り、株主還元にも力を入れており、10人中4人が女性の取締役(8人中3人が社外)と監査役(5人中3人が社外)を中心に政策保有株式、コンプライアンス、リスクマネジメント、情報セキュリティなどに実効性のある態勢を整えています。
課題
- デジタル化への対応: 印刷業界は、デジタル化の影響を大きく受け、AI・量子コンピューターなどの先端技術への対応の遅れなどリスクとしており、コアテクノロジーの強化の一つとしてDX化を進めており、マーケティングDXを重点カテゴリーと位置づけ、戦略の一環としてデジタル基盤変革(DX)+顧客体験変革(CX)+業務プロセス変革(EX)の伴走型サービスの提供により得意先の事業成長を支援する継続型のビジネスモデルを構築やAIを活用した生産性向上を掲げており、素材開発やデバイス開発などにも取り組んでおり、DX人財の拡充としてグループ全体で4000名を目標にしているようです。
- 競争激化: 印刷業界は競争が激化しており、印刷業界国内売上高ランキング1位となっていますが、営業利益では、大日本印刷が一位となっており、競争は激化しており、強みの更なる強化し、顧客のニーズに応える経営戦略と成長投資での収益性向上が差別化につながり、勝ち残っていくと考えています。
引用元:バフェットコード
- 人材不足: 少子高齢化の影響で、人材不足が課題となっており、DX人材の不足などの懸念もありますが、SXを成長投資として掲げている事や人財を強みにしている事もあり、ダイバーシティ&インクルージョンを重要な経営戦略とし、様々な人財育成プログラムにより育成や従業員のワークバランスの推進に力を入れています。
TOPPANは、これらの強みを活かし、課題解決に向けて、今後も成長を続けていくことが期待されます。
ここをクイックすると大日本印刷についての記事にいきます。
TOPPANHD(トッパンHD)の株価指標(PBR,PER,ROE,ROA,配当など)
2024年10月16日
- 株価:4356円(7911)
- PER:23.58倍
- PBR:0.96倍
- 時価総額:約1.4兆円
- 発行株数:約3.1億株
- ROA:3.18%
- ROE:5.43%
- 売上高(前期比):約1.6兆円(2.4%)来期予想:約1.7兆円
- 営業利益(前期比):約742億円(‐3.1%)来期予想:約880億円
- 配当利回り:1.1% 配当性向:20.7%(24/3)DOE:1.08% 今期は2円増配の1株48円で、来期予想も同額です。
- 株主優待あり:TOPPANHD
5年間チャートです。
- 引用元:SBI証券https://site1.sbisec.co.jp/ETGat
同業界では、PERは高め、PBRは割安となっており、同業界と比べてROE、ROAは少し高めで、DOEは少し低いと思われ、ROE5%を目標とした活動を行っており、今のROEを保つことに力を入れていくと考えます。
今期は、全体的に好調でしたが、持株会社への移行に伴う一過性の統合費用の増加等により営業利益は減益となっているようです。
来期の見通しとしては、DXの強化や施設拡大などにより事業拡大を進めていき、収益基盤を強化していくようで、増収増益となると思われます。
信用取引残の貸借倍率:8.29倍 回転日数:6.0日となっており、株価上昇を予想する投資家が多く、回転日数が、少し短い事から値動きが上下する可能性があると考えられ、業績回復の兆しがあると思われ、徐々に株価上昇する可能性を秘めています。
PBR、PER、ROE、ROAの目安については
DOEは
NISA銘柄としてのメリットとデメリット
NISA銘柄のメリットは、半導体関連や印刷技術の強みを活かした事業から収益基盤が安定的になる可能性もあるので、長期配当株といえ、メタバース、DX、SXなどに関わり、営業利益の半数近くを成長投資に回す目標を掲げており、成長性はかなり高いと思われます。
株主還元に力を入れており、2023ー2025見通しで株主還元1800億円以上を目標としており、自己株式取得や増配などにも力を入れており、投資家にとってはメリットといえます。
デメリットは、情報コミュニケーション事業の比率が多く、ポートフォリオ分散としては、物足りなく、グローバル事業も比率が高く、為替リスクや製造コスト増などによる業績停滞、大日本印刷との競争はますます激しくなると思われますので、競争激化リスクも考えられます。
また、成長投資に力を入れており、プラスの面も多いですが、投資失敗による損失はかなりリスクとなると考えます。
これらのリスクを踏まえて購入を検討してみても良いかもしれません。
また、個人の判断になりますが、動向を探りながらの購入や1株ずつ購入のドルコスト平均法のような、株価変動リスク低減での方法をおすすめします。
ドルコスト平均法については
ほかの株式分割した銘柄は
引用元:TOPPAN
この記事はbradの質問を参考に作成しました。
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