三菱ケミカルグループ(4188)は、日本の大手化学メーカーです。主な事業分野は、機能商品、素材、ヘルスケアの3つです。
化学業界国内売上ランキング1位を誇る企業で、2位の住友化学が業績不振もあり、メタクリル酸メチル (MMA) は世界トップシェア30%となっており、株価が比較的安い事から少額投資の長期保有でも株価上昇の差益も狙える銘柄ですが、石油化学部門の収益性の問題が、日本の化学系企業にとって大きな課題となっており、三菱ケミカルグループも同様の問題があり、技術が高く、世界シェアの高い分野があるとはいえ、収益低下による株価低下のリスクを持った銘柄といえます。
引用元:バフェットコード
この記事は,私が勉強のために調べた事や今までの知識をアウトプットした内容です。
投資を始めたい方や少額投資を考えてる方などに適した内容で書いているつもりです。
上級者やもっと詳しく知りたい方は、この記事以外も参考にしてください。
会社概要
- 本社所在地:東京都千代田区丸の内1-1-1パレスビル
- 設立日:2005年10月3日
- 代表者:代表執行役社長 筑本 学
- 従業員数:66358名(連結)
- 事業内容:グループ会社の経営管理(グループの全体戦略策定、資源配分など)
- グループ会社
- 三菱ケミカル株式会社
- 田辺三菱製薬株式会社
- 日本酸素ホールディングス株式会社
機能商品
機能商品事業は、生活や産業に欠かせないさまざまな機能性素材を提供する事業です。
主な製品・サービスには、以下のようなものがあります。
- ポリエステル、ナイロンなどの合成繊維
- ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂
- 塗料、接着剤などのコーティング剤
- 食品添加物、医薬品などの機能性素材
素材
素材事業は、さまざまな産業に不可欠な基礎素材を提供する事業です。
主な製品・サービスには、以下のようなものがあります。
- 石油化学製品
- 炭素繊維、樹脂繊維などの複合材料
- セラミックス、ガラスなどの無機材料
- 機能性材料(太陽電池など)
ヘルスケア
ヘルスケア事業は、医薬品、医療機器、診断薬などのヘルスケア製品・サービスを提供する事業です。
ジェネリック医薬品、医療費抑制策、グローバル展開の遅延はあるものの、中枢神経、免疫炎症、糖尿病・腎など重点領域でのプレゼンスに強みを持っていると思われます。
主な製品・サービスには、以下のようなものがあります。
- 医薬品
- 医療機器
- 診断薬
- 健康食品(乳酸菌『ラクリス』など)
三菱ケミカルは、世界中に事業拠点を展開し、日本、アジア、欧米、中南米など、さまざまな地域で事業を展開しており、グローバルな企業となっています。
三菱ケミカルは、高い技術力と研究開発力で、世界トップクラスの企業と競争できる製品や技術を開発しており、再生可能エネルギーやリサイクル(再生プラスチック)などは今後、期待できると思います。
また、グローバル展開を積極的に進めており、今後もさらなる成長が期待されています。
もちろん,株価も少しずつ上昇していくと私は考えます。
三菱ケミカルグループの強み
1. 世界トップクラスの技術力と製品開発力
- メタクリル酸メチル (MMA) やポリカーボネート (PC) などの機能性材料、エラストマー、石油化学製品など、幅広い分野で世界トップクラスの技術力と製品開発力を有しています。
- 特に、MMA 事業では世界シェア 30% 以上を誇り、その技術力は世界中の自動車メーカーや電子機器メーカーから高く評価されています。
- 近年では、人工知能やバイオテクノロジーなどの先端技術を活用した新製品・新技術の開発にも積極的に取り組んでいます。
MMAは新エチレン法(アルファ法)という最もコスト競争が高く、GHG排出量削減を可能にした技術を含む主要3製法を保持し、世界最大の生産能力を有しています。
光学用ポリエステルフィルムは世界トップシェアの20%を有し、ディスプレイに適した機能部材を展開、自動車事業(リチウムイオン電池(LIB)用電解液など)、産業ガス事業、ヘルスケア事業、MMA事業、石化・炭素事業と幅広く展開しています。
2. グローバルな事業展開
- 日本国内だけでなく、アジア、北米、欧州など世界各地に事業拠点を展開しています。
- それぞれの地域に合わせた製品・サービスを提供することで、グローバルな顧客ニーズにきめ細かく対応しています。
- 今後も海外事業を積極的に拡大していくことで、さらなる成長を目指しています。
グループ拠点:45ヶ国・地域(関係会社数:593社)を有し、海外売上高比率は50%となっています。
3. 豊富な経験と実績
- 歴史を持つ化学メーカーであり、長年培ってきた経験と実績を強みとしています。
- これまで培ってきたノウハウと技術力を活かし、様々な社会課題の解決に貢献しています。
- 今後も、持続可能な社会の実現に向けて、新たな価値創造に取り組んでいく予定です。
4. 経営基盤の強化
- 近年、構造改革を積極的に推進し、経営基盤を強化しています。
- また、M&A を活用した事業拡大にも積極的に取り組んでいます。
- ネットDEレシオ(自己資本に対する純有利子負債の割合を示す指標で、純有利子負債/純資産)の改善による財務体質健全化に努めています。
5. 優秀な人材
- 世界中から優秀な人材を集め、イノベーション創出に取り組んでいます。
- 社員一人ひとりの能力を最大限に発揮できる環境づくりに力を入れ、コミュニケーションの質を高め、創造性・生産性の向上に繋げるべく「ファシリテーター(会議の内容が議論やテーマに逸脱しないようにコントロールしたり、方向修正などをする役割を担う人)認定プログラム」を開発・導入し、能力を磨いた認定ファシリテーターが誕生しており、今後の活躍が期待されています。
- 多様な人材が活躍できる企業文化を醸成しています。
- デジタルケミカルカンパニーを目指しており、デジタル技術のを活かせる人材育成やプラントでのデジタル活用など、デジタル戦略にも力を入れています。
三菱ケミカルグループの課題
1. 原材料価格の高騰
- 近年、石油をはじめとする原材料価格の高騰が続いており、収益に悪影響を及ぼしています。
- 原材料価格の高騰対策として、調達先の見直しやコスト削減を進めていますが、十分な効果が出ていない状況です。
2. 中国企業の台頭
- 中国企業の台頭により、競争が激化しています。
- 中国企業は、低価格で高品質な製品を供給しており、三菱ケミカルグループだけでなく、日本化学業界にとって脅威となっています。
- 中国市場におけるシェア拡大に向けて、差別化戦略を推進していく必要があります。
3. イノベーション創出の加速
- 事業環境の変化に対応するためには、イノベーション創出の加速が求められています。
- しかし、従来の延長線上のイノベーションでは、競争優位性を維持することが難しくなっています。
- オープンイノベーションやベンチャー企業との連携など、新たなイノベーション創出の仕組みを構築していく必要があります。
- 設備投資2839億円、グローバル拠点44ヵ国・地域を有し、価値創造基盤強化に努めています。
4. 環境問題への対応
- 地球温暖化や資源枯渇などの環境問題は、経営上の大きな課題となっています。
- 温室効果ガスの排出量削減や資源リサイクルの推進など、環境問題への積極的な取り組みが求められています。
- 環境負荷低減型の製品・サービスの開発や、サステナブルなサプライチェーンの構築を進めていく必要があります。
カーボンニュートラル実現にそった方針で温室効果ガスの低減や再生可能エネルギーの推進をはじめ、プラスチックのりさいっくる事業などで対応していくと思われ、特にポリカーボネート樹脂ケミカルリサイクルの世界初の事業化を目指す実証設備が本格稼働へと動き出しています。
サスティナビリティな活動については、3つの経営の一つに掲げており、環境問題への対応にはかなり力を入れていると思われます。
5. 人材不足
- 少子高齢化の影響で、優秀な人材の獲得が難しくなっています。
- 特に、グローバル展開を加速していくためには、多様な言語を操る人材や、国際的な経験を持つ人材が必要となります。
- 魅力的な職場環境づくりや、人材育成プログラムの充実など、人材確保に向けた取り組みを強化していく必要があります。
三菱ケミカルグループは、これらの強みや課題を活かして、持続的な成長を目指しています。今後は、環境問題への対応やイノベーション創出の加速など、経営課題の解決に向けた取り組みがさらに重要となります。
株価指標(株価、PER,PBR,ROA,ROEなど)
2024年10月12日現在
- 株価:872.3円
- PBR:0.7倍
- PER:15.52倍
- ROA:2.01%
- ROE:7.19%
- 売上高(前期比):約4.38兆円(‐5.3%)来期予想:約4.62兆円
- 営業利益(前期比):約2618億円(43.3%)来期予想:約2100億円
- 時価総額:1兆2545億円
- 発行株式数:15億株
- 配当利回り:3.84% 配当性向:38.1%(24/3決算短信) DOE:2.66%
- 前期より年間配当金2円増配の1株32円となっており、来期も同額予想です。
5年間チャートです。
SBI証券のデータを参考に作成しました。
引用元:SBI証券 https://www.sbisec.co.jp/ETGate/
PBR、PERともに割安と思われ、PBR、PERともに割安と思われ、ROEとROAに関しては、ROAの化学メーカーの目安は5~6% ROEは6~7%といわれており、ROEは平均的ですが、ROAは少し低いと思われ、総資産に対する利益率が少し低いと考えられ、ROEは平均的ですが、三菱ケミカルは、ROEを10%ほどを目指す方針と思われ、自己資本に対しての利益率の強化を図ると思われ、コスト削減などを行うと思われ、その事がROAも引き上げると考えられ、利益率向上は、PBRとPERの向上につながるので、長期にわたり、保有を考えるのであれば、購入時期といえます。(最終的判断は個人の判断でお願いします。)
貸借倍率:14.93倍、回転日数:9.5日と株価上昇を予想する投資家が多く、回転日数が少し長いため、含み損もありそうですが、緩やかに株価上昇する可能性を秘めていると考えられます。
機能商品分野、ヘルスケア分野は減益、素材分野は一部増益がありますが減益、素材分野は増益となり、営業利益は増益ですが、コア営業利益(コア営業利益は、営業利益から非経常的な要因により発生した損益(非経常項目)を除いて算出しております。)は減益となっています。
来期予想では、減益の分野の回復が見込めるため、営業利益は減益ですが、コア営業利益は増益となる予想です。
NISA銘柄としてのメリットは、成長性の高さと安定収益もありますが、株価が安い事が良いところだと思います、少額投資の長期保有で株価上昇の差益も狙えると考えます。
デメリットは、値動きが激しくところと石油化学事業の鈍化が、最近の利益減にかかわっていると思われ、この課題はリスクと思われます。
まとめると日本でも最大手の化学企業であり、成長性の高い企業ですが、科学銘柄は業績停滞や開発の遅れによる株価下降が激しいので、初心者にはメンタル面で負担が大きいと考えます。
全体的に割安と思いますが、少しずつ株価は上昇してそうです、買い時かもですが、購入するなら皆さんの許容リスクを考えて、慎重にお願いします。
↓の記事でもう少し詳しく解説してます。
株の購入を考えている方は、許容リスクなどを慎重にご自身で判断し,ほかのサイトなども参考にし、余裕資金を持ってお願いします。
この記事はbradの質問を参考にし、作成しました、最後まで読んでいただきありがとうございます。
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引用元:三菱ケミカルグループ