この記事は,私が勉強のために調べた事や今までの知識をアウトプットした内容です。
投資を始めたい方や少額投資を考えてる方などに適した内容で書いているつもりです。
上級者やもっと詳しく知りたい方は、この記事以外も参考にしてください。
日本製鉄(5401)は、世界トップクラスの生産量と技術力を誇る鉄鋼メーカーであり、グローバルな事業展開と多角化事業、積極的な研究開発投資を強みとしつつ、中国メーカーの台頭、原料価格の高騰、環境問題、国内市場の縮小などの課題を克服すべく、高付加価値製品へのシフト、生産効率の向上、環境対応技術の開発、M&Aによる海外事業拡大などの取り組みを進めている企業です。
成長力と収益基盤がよく、配当利回りもよい優良株と言える反面、最近では,USスチールの買収難航がリスクとも言えます、今後の動きに注視したいです。
会社概要
- 会社名: 日本製鉄株式会社
- 設立: 2012年10月1日 新日本製鉄株式会社(1950年)と住友金属工業株式会社(1949年)が経営統合し、新日鐵住金株式会社設立し、2019年4月1日、日本製鉄株式会社に社名変更。
- 代表取締役社長: 今井 正
- 本社: 東京都 千代田区 丸の内 2-6-1
- 従業員数: 106,068名(2023年3月31日現在)
- 事業内容: 製鉄事業、エンジニアリング事業、ケミカル&マテリアル事業、システムソリューション事業
事業内容
- 製鉄事業: 自動車、家電、建設などの分野で使用する鋼管、薄板、厚板などの鉄鋼製品を製造・販売しています。
- エンジニアリング事業: 製鉄所やプラントの設計・建設、設備のメンテナンスなどを手掛けています。
- ケミカル&マテリアル事業: 鉄鋼製造の副産物であるコークスやベンゼンなどを化学製品や素材として販売しています。
- システムソリューション事業: 情報システムの構築・運用、コンサルティングなどを手掛けています。
強みと課題
強み
- 世界トップクラスの生産量と技術力: 日本製鉄は、粗鋼生産量で世界4位、製鉄業界売上高国内1位の鉄鋼メーカーです。 長年にわたる研究開発と設備投資により、高品質な鉄鋼製品を製造する技術力を持っています。
国内2位はJFEHD、3位は神戸製鋼所となっており、2位とは利益で3倍近く差があります。
引用元:バフェットコード 、東洋経済オンライン
- グローバルな事業展開: 日本製鉄は、世界約80カ国・地域に事業拠点を有し、海外売上高が全体の約3割を占めており、海外市場における需要の拡大に対応した生産・販売体制を構築しています。
- 多角化事業: 日本製鉄は、製鉄事業(全体の9割)に加えて、エンジニアリング事業、ケミカル&マテリアル事業、システムソリューション事業などを展開し、収益基盤を拡大し、リスクを分散しています。
- 研究開発への積極的な投資: 日本製鉄は、研究開発に2022年度は、約705億円を投資しており、世界有数規模の研究リソースを誇り,次世代の鉄鋼製品や製造技術の開発に力を入れています。
課題
- 中国メーカーの台頭: 近年、中国の鉄鋼メーカーが急速に台頭しており、価格競争が激化しています。
- 原料価格の高騰: 鉄鋼製造には鉄鉱石や coking coal などの原料が必要であり、近年はこれらの価格が高騰しています。
- 環境問題: 鉄鋼製造は、CO2排出量が多く、環境負荷が大きい産業です。 環境規制の強化や脱炭素社会への移行に対応する必要があります。
- 国内市場の縮小: 日本の鉄鋼需要は、人口減少や建設市場の縮小などにより、今後さらに減少していくと予想されています。
今後の展望
日本製鉄は、これらの課題を克服するために、以下の取り組みを進めています。
- 高付加価値製品へのシフト: 自動車用高張力鋼や電磁鋼板など、高付加価値製品の開発・生産に力を入れ、設備投資も行うようです。
- 生産効率の向上: 設備の更新や自動化・省人化を進め、生産効率の向上に取り組むため、DXによるスマート化、ビジネスプロセスの再構築なども目指しているようです。
- 環境対応技術の開発: CO2排出量削減に向けた新製鉄技術の開発や、再生可能エネルギーの利用拡大に取り組んでおり、CCUS技術(CO2の回収や分離)の開発に力を入れているようです。
- M&Aによる海外事業の拡大: 海外市場における成長戦略として、M&Aによる事業拡大を進めています。
USスチールの買収
12月18日夜、アメリカの老舗、USスチールを約2兆円で買収すると発表、過去最大となる買収であったが,USスチールはアメリカの老舗会社で、長年、アメリカを支えてきた企業であり、買収に反対する労働組合の説得、買収競争に敗走したクリーブランド・クリフスの動き、買収がアメリカの国家安全保障に及ぼす影響を調査する方針であり、大統領選挙にも影響を及ぼすなと多くの問題を抱えている。
今年9月までに完了を目指していたが、12月まで延期となることから交渉や審査などに時間がかかることを考慮したものといえます。
アメリカのメディア、ブルームバーグは19日、日本製鉄がアドバイザーとしてトランプ政権で国務長官を務めたマイク・ポンペイオ氏を雇ったと伝えており、トランプが政権奪回した時の対応と考えられます。
日本製鉄は,アメリカにとっても優位性があり、お互いを高めていけると主張、買収までの過程の調査も含めて今後に注視したい。
まとめ
日本製鉄は、世界トップクラスの鉄鋼メーカーとしての地位を維持するために、これらの取り組みを推進していくことが重要で、その最先端の技術力や商品力の追求からカーボンニュートラルでも世界をリードし,企業価値ベースでの世界一を目指しているようです。
株価指標
2024年7月22日
- 株価:3309円(5401)
- PER:10.29倍
- PBR:0.64倍
- 時価総額:約3.22兆円
- 発行株数:約9.6億株
- ROA:5.42%
- ROE:12.26%
- 売上高(前期比):約8.86兆円(11.2%)来期予想:約9.13兆円
- 営業利益(前期比):約7786億円(-11.9%)来期予想:約7467億円
- 配当利回り:4.84% 配当性向:26.8%(24/3決算短信より)DOE:3.28%
5年間チャートです。
- 引用元:SBI証券https://site1.sbisec.co.jp/ETGat
同業界では、PER,PBRは割安で,ROA,ROEともに高いといえます、DOEは、標準より少し高いといえます。
PBR,PERについては↓
DOEは↓
貸借倍率:33.32倍 回転日数:22.1日となっており、株価上昇を予想する投資家が多く,少し値動きは動くと考え、長期で上昇すると思われます。
製鉄やソリューションは増益、ケミカル&マテリアルとエンジニアリングは減益となっており、全体として減益。
来期も減益ながら今期の配当金(通年配当金一株160円)をキープする方針です。
NISA銘柄のメリットは、粗鋼生産量で世界4位、製鉄業界売上高国内1位の鉄鋼メーカーとエンジニアリング事業、ケミカル&マテリアル事業、システムソリューション事業がまだまだ成長力の高さと配当性向30%を目標とする株主還元の高さなど、長期配当成長株といえ、株価の上昇もPBRの割安の指標からも期待できそいです。
自己株式取得などの株主還元も行っているのもメリットと言えます。
デメリットは、競争激化による中国の台頭や材料費高騰や鉄鋼事業の低迷がリスクですが,USスチールの買収断念が大きいリスクと言え,企業イメージ低下による株価下降もあり得ます。
これらのリスクを踏まえて購入を検討してみても良いかもしれません。
また、個人の判断になりますが、動向を探りながらの購入や1株ずつ購入のドルコスト平均法のような、株価変動リスク低減での方法をおすすめします。
詳しくは下の記事で↓
ほかの株式分割した銘柄↓
この記事はbradの質問を参考に作成しました。
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引用元:日本製鉄