この記事は,私が勉強のために調べた事や今までの知識をアウトプットした内容です。
投資を始めたい方や少額投資を考えてる方などに適した内容で書いているつもりです。
上級者やもっと詳しく知りたい方は、この記事以外も参考にしてください。
東宝は、映画、演劇、不動産を中心に多角化し、圧倒的なコンテンツ力とブランド力で国内エンターテイメントを牽引する企業です。
「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」が大ヒットしている映画を上映し、コロナ渦後に収益回復している企業です。
安定収益、好業績による増配、株主優待と魅力がありますが、感染症などで集客数激減やヒット作品低減などの収益低下による株価下降や減配などのリスクがある銘柄といえます。
東宝の会社概要
概要
- 商号: 東宝株式会社
- 設立: 1932年
- 代表者: 取締役会長 島谷能成、取締役社長 松岡宏泰
- 従業員: 当社単体:357人(嘱託9人を含む) グループ:3,297人(嘱託510人を含む)
- 事業内容: 映画、演劇、不動産など
- 本社: 東京都千代田区有楽町1-2-2
主な事業
- 映画事業(製作・配給・映画興行)
映画館で観るべき最高のラインナップ編成に注力
自社での企画・製作に注力
シネコン新規出店の継続
上映環境・コンテンツの充実
東宝の最重要プラットフォームとして東京を中心とする店舗展開を地方でも注力し、国内興収No.1シェアを保持に努めています。
- アニメ事業
企画開発への積極投資
海外展開の強化
デジタルの活用(TOHO Games:ECサイト、ゲーム事業)
強力コンテンツを揃え、 「第4の柱」としてき海外中心に市場拡大の期待が大きいと思われ、バラエティ豊かなラインナップを編成し、重層的な作品展開でさらなる成長を目指すと思われます。
- 演劇事業
コンテンツ開発
多面的ビジネス展開
コロナ禍で大きな打撃を受けたが、2不安定ながらも回復傾向が見られ、コ本格回復が期待され、新たな顧客開拓にも力を入れています。
- 不動産事業
再開発による価値最大化
新規の取得・開発の推進
既存保有物件(約120物件)の再開発による価値最大化、新規開発・取得を推進し、中長期的収益基盤強化に努めています。
東宝の強みと課題
東宝株式会社は、日本を代表するエンターテイメント企業であり、映画、演劇、不動産など幅広い事業を展開しています。長年にわたって培ってきた強みと、今後の克服が求められる課題について以下にまとめます。
強み
- 圧倒的なコンテンツ力:
- 国内トップクラスの映画製作・配給能力:年間約20本の映画を製作・配給し、高い興行収入を記録しています。近年では、ハリウッドとの合作映画も多く制作しており、海外市場での知名度も高まっています。
- 企画&IP、アニメーション、デジタル、海外を成長戦略のキーワードとし、成長に向けた投資の推進、人材確保・育成に注力、アニメ事業を「第4の柱」を長期ビジョンに向けたポイントとしており、コンテンツ関連投資”(映画・アニメ・演劇製作・新規IP創出・人材獲得)”と不動産関連投資”(保有物件再開発・新規物件取得)”にそれぞれ500億円、新規シネコン出店に50億円、海外展開・DX関連などに50億円とし、大型M&Aに関しては累計3年で1100億円程度を予定しており、企業価値向上を目指しています。
最近では「ゴジラー1.0」、ここ数年の「名探偵コナン」映画シリーズが大ヒットしており、過去にもたくさんの作品の配給に携わってます。
- 多角化した事業展開:
- 不動産事業:都内に多くのオフィスビルや商業施設を所有・運営しています。安定的な収益源として貢献しています。
- その他事業:音楽事業、出版事業など、エンターテイメント関連事業以外にも幅広く展開しています。
日比谷・有楽町地区を中心とした「魅力ある街づくり」や旧東宝ツインタワービル再開発事業( 「東宝日比谷プロムナードビル」)や旧渋谷東宝ビル再開発事業(渋谷駅東口エリア 「渋谷二丁目17地区市街地再開発事業」参加組合員) 等の再開発など進めています。
- 長年の歴史で培ってきた演劇事業:
- 国内有数の劇場を運営し、年間約300作品の演劇を上演しています。
- 歌舞伎やミュージカルなど、幅広いジャンルの演劇を上演しており、根強いファン層を抱えています。
舞台『千と千尋の神隠し』は日本だけでなく、海外でも上演しており、『Endless SHOCK』は堂本光一が国内ミュージカル単独主演記録を更新し続ける『SHOCK』シリーズであり、シリーズ2000回達成でした演劇です。
- ブランド力:
- 長年にわたって培ってきた東宝ブランドは、国内外で高い知名度と信頼性を持っています。
- 特に、映画や演劇においては、東宝作品であることが観客の期待を高める大きな要因となっています。
- 環境課題解決に向けての取り組みの一環として”発光効率の高いレーザー映写機を導入し、従来機比で5~6割の電力消費に抑える取り組み”としてレーザー映写機「GeM2」の導入を95%の全スクリーンに2025年まで行う予定です。
- サステナビリティな活動に注力しており、従業員比率が男性71.8%と女性28.2%、女性管理職比率15.6%、男女間賃金格差15.6%、男性育休取得率88.9%、障害者雇用率は、東宝2.1%とTOHOシネマズ4.1%とだれもが健康で生き生きする職場つくりに取り組み、気候変動への対応を月1回の取締役会で方針、リスクマネジメント、目標など確認や報告など行われており、新規開発物件での環境認証の取得を推進するなど取り組んでいます。
課題
- デジタル化への対応:
- 近年、映画や演劇の視聴方法は、ストリーミングサービスなどに向けて変化しています。
- 東宝もこうした変化に対応するため、オンライン配信事業などへの投資を積極的に進めていますが、十分な成果が出ているとは言えません。
新たにアニメ事業も設立し、ECサイトやゲーム化にも力を入れ、デジタル化に対応していっています。
- 人材確保・育成:
- エンターテイメント業界の人材不足は深刻化しており、東宝も優秀な人材の確保・育成が課題となっています。
- 特に、デジタル分野や海外事業での人材不足が顕著です。
「少数精鋭」「適材適所」といった従来の方針を維持しながら、成長戦略の推進役となる多様で優秀な外部人材の採用を強化し、よりクリエイティブな組織に進化するために人材育成と働く環境の整備を推進し、人材育成に取り組んでおり、例えば、東宝大学を開講し、講義や懇親会を実施しています。
- 海外事業の拡大:
- 国内市場は飽和状態にあり、さらなる成長のためには海外事業の拡大が不可欠です。
- しかし、海外市場での知名度や人脈はまだ十分ではなく、苦戦を強いられています。
「海外との共同制作」「海外クリエイター起用作品」にもチャレンジし、海外との交流を深めていくようです。
東宝は、これらの強みを生かして課題を克服することで、さらなる成長を目指す必要があり、長年にわたって培ってきた強みと課題克服に向けた取り組みによって、今後も日本のエンターテイメント業界を牽引していく企業として期待されています。
東宝の株価指標(PBR,PER,ROE,ROA,配当など)
2024年10月24日
- 株価:5795円(9602)
- PER:24.57倍
- PBR:2.15倍
- 時価総額:約1兆円
- 発行株数:約1.8億株
- ROA:7.88%
- ROE:10.43%
- 売上高(前期比):約2833億円(16.0%)来期予想:約2800億円
- 営業利益(前期比):約592億円(32.0%)来期予想:約550億円
- 配当利回り:1.21% 配当性向:32.8%(23/3)DOE:3.28%
5年間チャートです。
- 引用元:SBI証券https://site1.sbisec.co.jp/ETGat
同業界では、PER,PBR,ROA,ROEともに高いといえます、DOEは、標準より少し高いといえます。
ROE8%以上を目標としており、収益性は向上し、成長投資を積極的に行い、株主還元に力を入れている事から目標達成していると思われます。
今期は、ヒット上映のベスト3がアニメになっており、不動産も新規物件が好調のため、業績が良く、来期予想は今期より少なくなっていますが、23年期よりえいぎょうりえきより高いと思われます。
貸借倍率:0.64倍 回転日数:20日となっており、株価下降する投資家が比較的多く、回転日数が少し長いため、今より株価下降する可能性を秘めていますが、今後の業績や活動報告などにより株価上昇もあり得ます。
PBR,PERについては↓
DOEは↓
東宝の株主優待について
映画株主ご招待券発行基準について
- 8月末時点の株主様に翌年1月~6月まで有効の映画株主ご招待券を11月中に発行いたします。
- 2月末時点の株主様に7月~12月まで有効の映画株主ご招待券を5月中に発行いたします。
ご所有株数 | 発行枚数 |
---|---|
100~499株 | 1枚 |
500~999株 | 3枚 |
1,000~1,999株 | 5枚 |
2,000~2,999株 | 10枚 |
3,000~4,999株 | 15枚 |
5,000~9,999株 | 18枚 |
10,000株以上 | 20枚 |
演劇株主ご招待状発行基準について
- 8月末および2月末時点において10,000株以上ご所有の株主様に対し、半期毎にそれぞれ当社で指定した演劇公演をペアで1回ご招待いたします。
ご所有株数 | 発行枚数 |
---|---|
10,000株以上 | 演劇株主ご招待状 (1公演:S席相当2席分) |
- ※ご招待公演のプログラムをご来場時に2冊贈呈いたします。
NISA銘柄としてのメリットとデメリット
NISA銘柄のメリットは、株主優待が魅力的で、映画好きな方にお勧めと思います。
今期は通年配当金25円増配の85円、来期予想は70円となっていますが、配当性向30%を維持する事を掲げている事から収益次第では増配も考えられ、機動的な自己株式取得を行う予定なので株主還元に期待が持てます。
今後もシリーズものの上映や海外ヒットしている作品など集客数が、極端に減る事はなさそうに思われますので、安定収益といえ、成長投資に積極的なので、コンテンツの質のさらなる向上やM&Aなどによる収益性アップによる成長株といえ、長期保有に向いているといえます。
デメリットは、コロナのような感染症による集客数激減や不動産事業の低迷等がリスクといえます、ヒット作品が乏しくなることもリスクと思われ、成長投資やサステナビリティな活動による投資の失敗もリスクといえます。
競争激化によるリスクはあるものの、類似している会社と比べても営業利益に差があると思われます。
銘柄 | 企業名 | 企業価値 | 時価総額 | 売上高 | 営業利益 |
---|---|---|---|---|---|
9602 | 東宝 | 8,561 億円 | 8,915 億円 | 2833億円 | 592億円 |
9468 | KADOKAWA | 3,085 億円 | 3,783 億円 | 2554億円 | 259億円 |
9601 | 松竹 | 1,799 億円 | 1,288 億円 | 854億円 | 35億円 |
9605 | 東映 | 1,484 億円 | 2,324 億円 | 1743億円 | 363億円 |
まとめると安定収益、好業績による増配、株主優待と魅力がありますが、感染症などで集客数激減やヒット作品低減などの収益低下による株価下降や減配などのリスクがある銘柄といえます。
これらのリスクを踏まえて購入を検討してみても良いかもしれません。
また、個人の判断になりますが、動向を探りながらの購入や1株ずつ購入のドルコスト平均法のような、株価変動リスク低減での方法をおすすめします。
詳しくは下の記事で↓
ほかの株式分割した銘柄↓
この記事はbradの質問を参考に作成しました。
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