ENEOSホールディングス(ここでは、エネオス)(5020)は、石油精製・販売、石油化学、電力・エネルギー、サービス、海外事業を展開する総合エネルギー企業です。
2017年にJXホールディングスと東燃ゼネラルエナジーが経営統合して誕生しました。
石油事業を中心に再生可能エネルギー事業も展開、半導体事業も世界シェアの高い製品が揃っていると言えます。
原油の為替に左右されやすく、デメリットの他に株価変動の激しい一面を持っており、特に中東情勢に左右されやすいと思います。
株価が安く、広く名が知られている会社なので、NISA銘柄として魅力がありそうですが、強み、課題などをいれて解説します。
この記事は,私が勉強のために調べた事や今までの知識をアウトプットした内容です。
投資を始めたい方や少額投資を考えてる方などに適した内容で書いているつもりです。
上級者やもっと詳しく知りたい方は、この記事以外も参考にしてください。
会社概要
- 商号:ENEOSホールディングス株式会社
- 本社所在地:東京都千代田区大手町一丁目1番2号
- 設立:2010年4月1日
- 業種別分類:石油・石炭製品業
- 代表取締役 社長執行役員:宮田 知秀
- 株主名簿管理人:三井住友信託銀行株式会社
- 事業内容:エネルギー事業、石油・天然ガス開発事業、金属事業、電気・都市ガス事業、再生エネルギー事業を行う子会社及びグループ会社経営管理とこれに付帯する業務
- ENEOSホールディングス株式会社
- ENEOS(エネルギー)
- JX石油開発(石油・天然ガス開発)
- JX金属(金属)
- ENEOSマテリアル(機能財)
- ENEOS Power(電気・都市ガス)
- ENEOSリニューアブル・エナジー(再生可能エネルギー)
セグメント(収益の礎となる事業)
- 石油製品:石油精製販売、次世代エネルギー事業(水素、SAF、合成燃料)
- 機能材:エマストマーなど高機能素材の製造・販売(低燃費・高性能タイヤトレッドの原材料の溶液重合スチレン・ブタジエンゴム(SSBR)が主力商品)
- 電気再生可能エネルギー:業務用・家庭用電力/都市ガス「ENEOSでんき/ENEOS都市ガス」の製造・販売及びVPP事業(電源調達(川崎天然ガス発電所やLNSを燃料とする五井火力発電所など)から販売まで一貫した事業を構築)
- 石油・天然ガス開発:石油・天然ガス開発、CCS/CCUS(石油・天然ガス開発事業を基盤事業としつつもCCUS/CCSを中心とした環境対応型事業を成長事業とし、二軸経営を展開)
- 金属:半導体材料、情報通信材料、基礎材料(半導体スパッタリングターゲット、磁性材料用スパッタリングターゲット、高強度・高導電コルソン合金、りん青銅箔(厚さ0.1mm未満)は世界シェア60%、チタン銅は世界シェア65%、イソジウムリン化合物半導体世界シェア30%、高純度タンタル粉世界シェア50%、FPC用圧延銅箔世界シェア80%など多数の半導体材料・情報通信材料事業の製品は成長戦略のコアとし、生産能力増強を図り、銅やレアメタルの安定調達にも注力)
- その他:NIPPO(アスファルト舗装など)
エネオスの強みと課題
強み
- 国内最大の石油精製・販売事業者
エネオスは、国内最大の石油精製・販売事業者です。
国内の石油処理能力164万バレル/日、全国約12000の系列給油所を展開しており、国内ssシェアは約44%を占め(いずれも国内1位)、カード個人会員数:2311万人、ssアプリ会員数:1055万人となっています。
- 世界有数の石油化学事業者
エネオスは、言わずと知れた世界有数の石油化学事業者です。
国内シェア率もよく、海外にも拠点を展開しております。
人的資本も優れており、連結従業員は、4万人ほどで、高度デジタル人材1900名、女性役職者数58名、オンライン学習支援利用者800名とし、社外取締役が多く、専門性の高い役員で構成された取締役会によりコーポレートガバナンス体制に優れており、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進や人材の確保と育成、国際的な人権原則の遵守、安全確保と健康増進に力を入れ、タレントマネジメントを通じたグループ全体の人的資本経営を行っています。
- 再生可能エネルギー事業の拡大
エネオスは、再生可能エネルギー事業の拡大に積極的に取り組んでいます。
太陽光発電、風力発電、バイオマス発電などの再生可能エネルギーの設備容量の拡大に努めており、再生可能エネルギー発電能力は127万kwです。
秋田県山本郡八峰町および能代市の沖合に着床式風力発電機を25基設置する工事を行う予定で運転開始は2029年としています。(37.5万wで国内有数規模の発電設備出力)
その他に新潟や大阪にメガソーラー、大分別府湾や酒田に陸上風力発電を建設中で、中長期による成長投資により新たな収益になると考えられます。
EVステーションや水素ステーションもあるようで、エネファームや電気床暖房なども展開しており、電力やガス事業、モビリティサービスなども行っています。
ペロブスカイト太陽電池の主原料の要素の生産能力を2倍にする事となり、今後に期待がかかると思われます。
ペロブスカイト太陽電池についてはこちら
引用元:日本経済新聞
今後も、再生可能エネルギーの設備容量を拡大していく方針です。
課題
- 脱炭素化への対応
世界的な脱炭素化の流れの中で、エネオスは、石油・石炭などの化石燃料の依存度を下げ、再生可能エネルギーや水素などの低炭素エネルギーへの転換を進めていく必要があります。
自動車向けCN燃料の記事
また、エネルギートランジション実現として再生可能エネルギー、水素、カーボンニュートラル燃料、CCS、リサイクル、生活プラットフォームとし、長期ビジョンで成長分野と捉えており、SAF(バイオマスや廃棄物・廃食油などの原料の輸入体制の構築など)・水素(製造段階でもCO2排出しないCO2フリー水素を活用した水素サプライチェーンの構築など)等の取り組みをスピーディに推進し、低炭素ハイオクガソリンの国内シェア拡大、森林吸収(温室効果ガス排出抑制な活動)の活動を通じてカーボンニュートラル基本計画を実行していると思われます。
- ガソリンスタンドの競争激化
電気自動車やカーシェアリングなどの普及により、ガソリンスタンドの需要が減少する可能性があります。
水素ステーションや電気供給できるスタンドを国内シェアNo1のガソリンスタンドとしたら併設する可能性もあり、低炭素ハイオクガソリン(2027年ごろから一部で供給開始予定)の普及により差別化も図ると思われます。
エネオスは、ガソリンスタンドの新たな価値を創造し、競争力を維持していく必要があります。
ENEOSの株価指標(株価、PER,PBRなど)と新NISA銘柄としての評価
2024年11月2日現在のENEOSホールディングスの株価指標
- 株価:771.1円(5020)
- PER:10.32倍
- PBR:0.71倍
- 時価総額:約2.33兆円
- 発行株数:約30億株
- 売上高(前期比):約13.8兆円(-7.7%)
- 営業利益(前期比):約4649億円(65.3%)
- ROA:2.87%
- ROE:9.47%
- 配当利回り:2.85% 配当性向:23% DOE:1.15%
5年間チャートです。
SBI証券を参考に作成しました。
引用元https://www.sbisec.co.jp/ETGate/
全体として割安で利回りも良いですが,原油価格の変動や脱炭素化の動きなどのリスクがあるので、中長期だと少し不安があると私は考えます。
また、来期の業績予想は、売上高約14.6兆円(5.4%)、営業利益約4000億円(-14%)で原油価格、銅の国際価格、ドルなどを今季より低く見積もっていると思われるため、減益予想となっていると思われます。
信用取引残の貸借倍率8.45倍、回転日数15.6日で株価上昇する事を予想する投資家が比較的に多いと考えられ、回転日数が少し長い事から信用取引残の指標から徐々に株価上昇していくと考えます。
私の予想ですが,3月の確定権利日に向けて株価は上昇していくと考えます。
大量に売って株価を下げて少しずつ買って売った分以上に買っていくのが、よくある手段ですが、一概にそうなるとは限りません。
これからのチャートはしっかりチェックすることをおすすめします。
NISA銘柄としての評価
- 安定した収益基盤
あエネオスは、石油精製・販売、石油化学、電力・エネルギーなどの事業を展開しており、安定した収益基盤を有し、事業ポートフォリオのバランスシートマネジメントに力を入れたことにより財務体質を良化している事がさらに基盤が固まったと言えます。
- 成長性
エネオスは、再生可能エネルギー事業や海外事業の拡大などにより成長を続けており、長期的に見れば、石油事業に変わって収益性の高い事業となると考えられ、短期的には半導体材料による更なる成長はメリットと言えます。
- 配当性向
エネオスは、配当性向を30%程度に設定しており、安定した配当を期待でき、2024年2月に500億円の自己株式取得に加えて2024年5月に2000億円の自己株式取得を決定や下限配当を1株22円とし、2023年度から2025年度の3年平均総還元性向(配当額に自社株買いを入れたら金額と純利益の比率)を在庫影響除き当期利益の50%とする考えを持っており、株主還元もメリットと言えます。
ただし、課題については,注意が必要です。
- 脱炭素化への対応
脱炭素化への対応で、脱炭素化の流れが加速した場合、業績への影響が懸念されており、環境負荷軽減などの活動をしているとはいえ、活動の停滞は、デメリットといえます。
- ガソリンスタンドの競争激化
ガソリンスタンドの競争激化で、ガソリンスタンドの需要が減少した場合、業績への影響が懸念され、国内シェアNo1だけにガソリンスタンドの衰退や競争激化は懸念材料で、電気スタンドの設置や短中期には低炭素ハイオクガソリンによる差別化が期待できる可能性がありますが、定価にもよるので不透明といえます。
水素ステーションもかなりのとうしがくとなり、長期的な見方をする必要があり、収益性も不透明と言えます。
競合他社の出光興産について↓
総合的に判断すると、エネオスは、株価が安く,安定した収益基盤、成長性、配当性向は、魅力的なNISA銘柄であり、少額投資に向いていますが、リスクもあります。
脱炭素化への対応やガソリンスタンドの競争激化などのリスクといえ、グローバル展開もしているので、為替リスクもあると思われます。
たた、石油は、日本に欠かせない資源ですし、脱炭素化の道は、まだ先なのかと思います。
必ずとは言えませんが、10年ほどは、石油の売上が急速に下がる事は少ないと考えます。
そして原油価格がエネオスの株の値動きに左右されやすいことを理解しておいてください。
そのためか、値動きが激しい事が、信用度を下げており、将来性の不安なども含めてエネオスの株価が安いのではと私は思います。
それでも収益基盤は魅力なので、配当金目的で買っている投資家も多いと言われてます。
再生可能エネルギーの転換が、今後の成長につながると思いますし,株価上昇も見込め、半導体事業も期待できます。
今後の動向をチェックしておいて購入を考えるべきです。
私の分析なので,購入の判断は,余裕資金を持って他のサイトも参考にご自身の判断でお願いします。
価格変動リスクなどのためにドルコスト平均法の購入方法があります。
詳しくは下の記事で↓
この記事はbradの質問を参考に作成しました,株の購入は、ほかのwebなども参考にし,慎重にお願いします、最後まで読んでいただきありがとうございます。
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引用元:ENEOS https://www.eneos.co.jp/