モリト(9837)は、1908年に、ハトメ・ホックの仲買商として創業した、パーツの総合商社で、千葉ロッテマリーンズのオフィシャルスポンサーであり、東京ヴェルディ女子ホッケーチームのコーポレートパートナー(ヴェルディではスポンサーをコーポレートパートナーと呼んでいるようです。)としても知られています。
本社は、大阪市中央区南本町にあり、服飾や履物関連の付属品を提供しており、材料費高騰は、なかなか大きいリスクで、これからの経営戦略が問われますが、モリトの強みの一つ、主力製品のシェアの高さとポートフォリオが分散している企業といえ、増配や自己株式取得などの株主還元を行っており、長期保有に向いており、2023年1月頃のような急激な株価上昇の可能性はないと言い切れませんが、強靭な材質体質や株主還元活動から値動きが上下するものの株価上昇傾向にあると個人的には考えています。
ただし、為替リスクや原材料の調達不足などによるリスクをはじめ、全くリスクがないわけでないと思われるので、最近の中東情勢悪化をはじめとする社会情勢次第では、業績停滞による株価下降もありうると思うので、株価購入されても毎回の四半期を確認し、余裕資金で購入する事をお勧めします。
モリトの主な事業
服飾や履物関連の付属品を手掛けており、服のボタンやホック、ファスナー、マジックテープ、靴の中敷や靴ひもなど50万点以上の商品を取り扱っており、国内シェア1位となってます。
事業内容
- アパレル関連事業(売上比率;約47%):”ハトメ・ホック・バックル・テープ・靴のアッパー材等のパーツを世界の様々なジャンルのブランドに供給”しており、シューズやウェアなどに活用されています。
- プロダクト関連事業(売上比率;約36%):”インソールをはじめとしたシューケア商品の取扱いから、サポーター、学習用小物関連、ストラップ等多様な商品を幅広い市場に供給”しており、サーフボード、スケートボードなどの関連アイテムや厨房のダクトフィルターなども取り扱っています。
- 輸送関連事業(売上比率;約15%):”自動車、鉄道、航空機を中心に様々な内装パーツを提供”しており、世界の販売拠点を活用し、グローバル展開をしてます。
この記事は,私が勉強のために調べた事や今までの知識をアウトプットし、投資初心者などに読んでもらって知識を深めていただきたいと思ってます。
上級者やもっと詳しく調べたい方は,この記事とほかのWEBも読んでいただくことをおすすめします。
モリトの会社情報
”モリトグループは、1908年にハトメ・ホックの仲買商として大阪の地に創業し、ハトメ、ホック、靴紐から始まった商いが、この115年の間に様々な形”となっており、グローバル展開も拡大している企業で、”「積極・堅実」”をモリトの精神とし、さらなる飛躍を目指していると思われます。
- 創業:1908年6月1日
- 設立:1935年12月17日
- 大阪本社:”大阪府大阪市中央区南本町4丁目2番4号”
- 東京事務所:”東京都台東区駒形2丁目4番8号”
- 従業員数:60名 連結では、1490名(海外従業員比率:66.7%)
- 代表取締役社長:一坪 隆紀
モリトの強みと課題
強み
- 豊富な品揃え
モリトは、50万点以上の商品を取り扱っており、さまざまな用途に対応できる豊富な品揃えを誇っています。
日常生活に欠かせない物のパーツを扱っているので、流行・景気に左右されにくく、継続的に販売ができる商品が多く,官公庁向けの商品などもあります。
- 高品質
モリトの製品は、高い品質を保つために厳しい品質管理を行っています。
ホックの年間販売数は、10億個以上となっており、モリトの主力商品といえ、マジックテープ・ハトメ・金属ホック・インソールなど多くの国内シェアNo1の商品があります。
- グローバル展開
モリトは、海外にも積極的に進出しており、現在は、国内売上比率が約70%ほどで、欧米では14%、アジアでは16%となっており、15のグループ拠点を有し、協力工場や代理店も世界各自に展開しています。
金属ホックは世界シェア2位となってます。
課題
- 環境問題への対応
モリトは、紙・パルプ製品の製造・販売を主力とする企業で、紙・パルプの生産や使用には、環境への影響が伴います。
モリトは、環境問題への対応を強化し、持続可能な事業活動を展開していく必要があり、地球環境に配慮した事業活動の推進として、”循環型社会への取り組みやもったいない”の削減”をテーマに活動に取り組んでいます。
Rideeco(リデコ)というモリトグループの環境配慮型の商品等の取り組みの事で、2023年度は、廃漁網を活用した資材の販路拡大に向けた認知度向上のための取り組みやイベントを多数実施しています。
- 事業ポートフォリオの多角化
モリトの売上高の約9割は、紙・パルプ製品事業によるもので、紙・パルプ製品事業の業績の悪化の影響を受けやすい構造となっており、約60%ほどを輸入品に頼っているので、社会情勢リスクや為替リスクがあると思われ、環境対応も含めてサプライチェーンマネジメントに力を入れており、持続可能な原材料調達、調達/供給の安定性向上、ロジスティックスの耐性強化などに取り組んでいます。
モリトは、事業ポートフォリオの多角化を図り、リスクを分散していく必要があります。
モリトの事業のアパレル,プロダクト、輸送の三本柱をワールドワイドに展開,社会情勢に強い事業を目指しており,M&A、グローバル品質保証体制の構築、自社物流拠点の設立など、グローバルニッチトップな取り組みを心掛けている。
産学連携として”大阪工業大学、大妻女子大学、関西大学、近畿大学、神戸女子大学、法政大学”などと”大学と共同でものづくりや環境に配慮したパーツ・素材を活用した取り組みを実施しています。”
- 人材育成の課題
モリトは、デジタル化やグローバル化の進展に対応するために人材育成の強化に取り組んでいます。
しかし、課題が残されており、人材育成のプログラムの充実や従業員の意識改革に取り組む必要があり、”世界各地のグループ会社が共通方針の下で人事施策を展開するため、「モリトグループ人材マネジメント方針」を策定し、採用、人材育成、労務、配置・キャリア、評価、処遇の6つのカテゴリごとに、モリトグループが目指す姿を可視化しています。”
IT活動による製造、営業、業務の支援し、働き方改革、キャリヤ採用等人事戦略を展開している。
モリトは、今後も、豊富な品揃え、高品質、グローバル展開を強みに、さらなる成長を目指しています。
化学繊維での競合の東レはこちらの記事↓
モリトの株価指標(株価、PER,PBR,ROA,ROE,株価チャートなど)
2024年11月17日
- 株価:1436円
- PER:16.06倍
- PBR:0.96倍
- 時価総額:約430億円
- 発行株数:約0.3億株
- ROA:4.36%
- ROE:5.91%
- 売上高(前期比):約485億円(0.1%) 来期予想:約510億円
- 営業利益(前期比):約24億円(16.4%)来期予想:26億円
- 配当利回り:4.04% 配当性向:66.2% DOE:3.91% 今期は、1株55円で、23円の増配となっており、来期予想は1株58円となっており、DOE:4%を基準とする事を目指していると思われます。
- ネットキャッシュ比率を個人的に算出した結果は、43%と現金化できる資産が多くあるといえ、緊急時にも対応できると考えられ、自己資本比率が70%を超えている事からも強靭な財務体質を構築していると考えます。
- キャッシュフロー:営業CF:プラス、投資CF:マイナス、財務CF:マイナス
馬淵麻里子さんが、キャッシュフローに関しての簡単な見極めポイントから積極投資企業といえ、事業による収益があり、成長投資を積極的に行っており、借入・資金調達額が多いといえ、事業拡大する傾向にあると考えれます。
今期は、中国や欧米などの購買意欲低下や材料費高騰など業績を下がる要因もあったが、スポーツ関連や衣料品関連の好調、物流の効率化などあり、全体としては増収増益となっていますが、欧米は営業損失となっており、アジアでは、売上高減少となっている事があり、少し懸念材料といえます。
来期予想は、基軸商品に加え、サステナビリティな商品や機能性の高い商品に付加価値高め、販売に注力すると思われ、今期より増収増益の予想となり、ここ数年で、売上高と営業利益は、最高値を更新していると思われ、来期予想からさらに更新されると考えられますが、2025年度第3四半期の2023年12月~2024年8月までのセグメント所法によると国内事業が少し停滞気味になっており、アジアと欧米でカバーしており、全体的には増収増益傾向にあると思われ、このままでいくと予想通りとなりそうです。
5年間の株価チャートです。
2023年1月を過ぎてから急激な株価上昇があり、現在も上下しながらも1400円台となっています。
- 引用元:SBI証券https://site1.sbisec.co.jp/ETGat
同業界と比べてPER,PBRと割安、ROAとROEが近い事から利益率が高い企業ととらえますが、今の利益が、資産を上回る利益とも言えますので、少し注意が必要と考えます。
PER,PBR,ROA,ROEについて↓
信用取引残の貸借倍率は2.94倍で、回転日数は7.8日となっており、将来的には株価上昇を予想している投資家が比率としては多く、回転日数が少し短い事から少し変動があると思われます。
配当利回りと業績の良さで、短期でも上がるかもしてません、チャート上で、去年より2倍近く上昇しています。
これは、業績の良さと増配が要因といわれています。
モリトのNISA銘柄としてのメリットとデメリット 10年後の予想(個人的思考ですが)
NISA銘柄としてのメリットは安定した基盤と経営戦略の良さとグローバル展開の大きさなどから安定株といえ、配当利回りもよく配当株とも言え、自己株式取得も行っており、株主還元にも力を入れている事はメリットといえます。
2024年度は配当利回りが4.4%になり、4年連続増配となり,さらに配当株としての強みを増しています。
引用元:ZAIオンライン
デメリットとしては、材料費高騰による営業利益の減少が大きいリスクといえますが、社会情勢悪化に対しても業績減の低減するための事業ポートフォリオを掲げているので、材料費についても戦略を立ててくると思われ、グローバル展開、原材料の輸入品などから為替リスクが高いと考えられ、急激な為替変動に対し、業績に影響する可能性があると考えられます。
ここ数年で、倍近くの株価高騰により割安株とはいえ、2023年1月以前からの株価を知る方にとっては、購入タイミングが少し難しいと個人的には考えられます。
そしてROEとROAが近い事から今の利益が、資産から見て大きい事から下がる可能性もある一方、経営戦略が優れているとも捉えます。
全体的にPBRとPERから見ると割安で業績も良く、業界国内シェア1位、ROEとROAが近い事から利益が資産から見て多いので、戦略が良いといえます。
リスクも材料費高騰が主で、事業ポートフォリオの分散に優れている事から短期的に値動きがありそうですが、長期的にみると購入を考えるのもよいかもしれません。
10年後の株価は
個人的には、10年後も株価の上下はありますが、徐々に上がっていくと考えます。
それほど、生活用品に必要な商品を提供していると私は思いますし、配当利回りもなかなか高いと感じます。
サステナビリティな活動に重視し、環境配慮した商品の提供をする事が重要と思われ、株主還元に力を入れていく事が、今後の株価を左右する要因とも言えます。
ただ、急激な株価上昇をする銘柄と言い切れず、長期的に徐々に上昇傾向と思われ、短期取引にはあまり向いていないと考えられますが、、必ずそうとも言えませんので、株価購入を考えてる方も含めて、最終的には個人の判断でお願いします。
今年は動向を探りつつ、購入の機会を伺うか、ドルコスト平均法の購入方法で少しずつの購入が良いと思います。
詳しくは下の記事で↓
この記事はbradの質問を参考に作成しました。
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引用元:モリト