もともとは『立川スプリング株式会社』という、自動車シートの組立に必要なばね部品を扱う会社でししたが、自動車メーカーの信頼を勝ち得て、シート製造全体を任されるようになり、独立系シートメーカーとして、独自の生産体制、独自の技術を発展させてきた企業です。
この記事は,私が勉強のために調べた事や今までの知識をアウトプットし、投資初心者などに読んでもらって知識を深めていただきたいと思ってます。
上級者やもっと詳しく調べたい方は,この記事とほかのWEBも読んでいただくことをおすすめします。
今期と来期の営業利益大幅増とDOE方式に変更し、高い配当利回りとなった銘柄ですが、営業利益増が、海外工場のリストラなどで増していると考えます。
今回のような利益が続けば,高い配当利回りと好業績で株価も上昇すると考えます。
株式会社タチエス(7239)の会社概要
会社情報
- 設立:1954年
- 本社:東京都青梅市末広町
- 代表取締役社長:山本 雄一郎
- 従業員数:約12556人(連結合わせて)
- 事業内容:自動車シートの開発・製造・販売
- コーポレートメッセージ:「人と社会と共生し、快適で豊かな生活空間を創造し続けることで人々を笑顔にする」
事業内容
- 自動車シート:乗用車、商用車、バス、鉄道車両などのシート
- シート部品:リクライニング機構、スライドレール、ヘッドレストなど
- その他:自動車内装部品、福祉用具
報告セグメント
- 日本事業
- 中国事業
- 北米事業
- 中南米事業
- 欧州事業
- 東南アジア事業
取引先
- トヨタ・日野
- ホンダ
- 日産
- 三菱
- EVメーカー
- リージョナルメーカー
タチエスの強みと課題
強み
- 高い技術力:
タチエスは、自動車シートの開発・製造において高い技術力を持っています。
安全性としては、衝突実験の検証をいかした製造を、快適性は、お客様のニーズに沿って実際の実験と仮想実験を、そしてシート生産に関わる技能の伝承と向上、モチベーションアップを狙いとし、2015年に始まったTACHI-S Skills Contestを開催するなど、常に良いシートの開発・製造に携わっており、若い技術者がベテランの技術者との議論の場での工夫がなされており、多様な意見交換ができ、新しい働き方などを模索しています。
そのほか、CO2削減などのサステナビリティな活動も加えた研究開発をしており、優れた工程シミュレーションや一体発砲工法も強みといえます。
- グローバル展開:
タチエスは、世界12カ国に拠点があり、グローバルに事業を展開しています。
中国、中南米、北米、欧州、東南アジアなどに工場や事務所を持ち、アディエント合同会社(自動車用シート・シート部品における世界最大のグローバルサプライヤー)の協力のもとに日本だけでなく、世界に自動車シートの製造・販売に力を入れてます。
グローバルでの採用車種順次拡大しているタチエス新型標準FRフレームTTK-Xの量産開始しており、CO2排出量が低減された業界最軽量の標準FRフレームと思われます。
課題
- 競争激化:
自動車シート市場は、世界的に競争が激化しています。
プレス工業をはじめ、日本には多くの自動車部品メーカーがあり、豊田自動織機は同じグループのトヨタの自動者シートを作っており、タチエスは、ホンダや日産の自動車シートを製造しているようで、自動車シートの製造が主で、ほかの部品製造はしていないだけにポートフォリオとして分散ができていないのが課題とも言えます。
- 技術革新:
自動車シートの技術革新が進んでおり、常に新しい技術を開発していく必要があります。
先ほどの競争激化と同じく、他社より優れてた自動車シートが、タチエスの命運を握ると思ってよいと思われ、移動マイルーム・All-In-Oneシート・疲労低減・快適性研究を積極的に行っており、「進化」「深化」「新化」の3つを領域から新たなシート研究に取り組んでいます。
- 人材不足:
高齢化や人口減少により、人材不足が深刻化しています。
サスティナビリティな活動として女性活躍促進にむけた行動計画を実施など、女性でも働きやすい環境に努めており、階級別教育や全体教育などに力を入れ、タチエスの価値観の中に多様性を受け入れ、理解し、活かすや学びに情熱を持つ -自己成長、学ぶ組織の実現に向けての心構えがあり、社員に浸透していると思われ、優秀な人財を育てる環境強化や「思いの共有」の働き場の活動に努めています。
タチエスの株価指標(株価、PER,PBR,配当など)とNISA銘柄としての評価
2024年9月26日
- 株価:1910円(7239)
- PER:8.4倍
- PBR:0.73倍
- 時価総額:約675億円
- 発行株数:約3524万株
- 売上高(前期比):約2929億円(20.3%)
- 営業利益(前期比):約72億円(427.1%)
- ROA:3.09%
- ROE:6.37%
- 配当利回り:5.43% 配当性向:58.6% DOE:3.73%(タチエスの24年度 経営目標はDOE:4%です。)
- 今期の年間配当金が1株:92.8円の19.2円の増配となっており、来期予想は、1株:103.8円と思われます。
5年間チャートです。
SBI証券を参考に作成しました。
引用元https://www.sbisec.co.jp/ETGate/
今期は、日本事業と中南米事業は好調で、欧州事業と中国事業は減益、北米事業と東南アジア事業は営業損失でしたが、全体としては、増収増益となっており、固定費の最適化・事業縮小や工場集約などの不採算事業の収益改善など、改革が進められており、日本事業で、最量販車種である本田技研工業株式会社向け新型N-BOXのシート生産を立ち上げたのは、この先、大きい収益になると思われます。
東南アジア事業は、タイでの拠点づくりなど改革を進めているための損失と思われ、北米事業の損失は前期より少なくなっており、改革が進んでいると思われますが、中国事業の減益の原因は、中国での大幅な台数の低下と思われます。
PBR,ROA,ROEは同業界で、割安ですが、営業利益増のため、かなり高いPERとなっています、この営業利益が続くと成長が見込めると考えます。
また、来期の業績予想は、売上高約2870億円(‐2.0%)、営業利益約73億円(1.3%)で日本・北米・中南米を中心に収益改善に向けた追加施策を行い、主要な為替レートは、1米ドル=143円、1メキシコペソ=9円、1中国人民元=20.5円で計算していると思われ、前期とあまり変わらない業績と考えます。
信用取引残の貸借倍率12.08倍、回転日数17.5日で株価上昇する事を予想する投資家が、比較的に多いと考えられ、回転日数から値動きはゆるやかな可能性があるものの含み損もありえるので、必ず緩やかなチャートとは限らず、急激な値動きもあります。
NISAの評価
増配の理由は、DOE方式に変更して配当額を計算したためと考えられ、タチエスは、ROEを8%を目標にしており、TSRを向上させ、企業だけでなく、株価の価値を上げていく狙いがあるようで、これからの成長に対して株主還元に力を入れていく考えで、長期保有の配当株といえます。
リスクとしては、自動車シート一択と競合他社の競争激化と思います。
日本の自動車部品メーカーは世界でもトップクラスの実力を持っている事から、これらより優れた自動車シートを作り続けるのは、かなりハードだと私は考えます。
これから急成長が期待できる企業ですが、業績不振の可能性もある企業ともいえ、メリットが、高配当と成長と企業戦略による株価の上昇ですが、リスクがかなり高いといえます。
PBR,PER,ROE,ROAについては↓
株価購入は、この記事を参考にしていただいてもよいですが、最終的には、個人の判断になります。
動向を探りながらの購入や1株ずつ購入のドルコスト平均法のような、株価変動リスク低減での方法をおすすめします。
詳しくは下の記事で↓
この記事はbradの質問を参考に作成しました。
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引用元:タチエス